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クラウドCTIとは?

クラウドCTIの定義

CTI(Computer Telephony Integration)とは、電話とコンピュータを連携させる技術の総称です。着信時に顧客情報を画面へ表示したり、通話履歴を自動で記録したりと、コールセンター業務の土台を支えています。クラウドCTIは、このCTIの仕組みをクラウド上で提供するサービスを指します。従来のオンプレミス型のように自社でサーバーを用意する必要がなく、インターネット環境があればすぐに利用を開始できる点が特徴です。DX推進や働き方の多様化が進むなか、導入ハードルの低さからクラウドCTIを採用するコールセンターが増えています。

クラウドCTIの仕組み

クラウドCTIでは、サービス提供元がクラウドサーバー上にCTIシステムを構築・運用しています。利用者はインターネット経由でそのシステムにアクセスし、電話の発着信や顧客情報の参照といった操作を行います。通話履歴や顧客データはクラウド上で一元管理されるため、拠点が異なるオペレーター同士でも同じ情報をリアルタイムに共有できます。PCとネット環境さえあればオフィス外からでも業務を行えるため、在宅勤務との相性も良い仕組みです。

オンプレミスCTI(従来型)との違い

クラウドCTIとオンプレミスCTIは、導入コストや運用体制、拡張性などの面で大きく異なります。以下の表に主な違いをまとめました。

導入費用オンプレミス:サーバーや機器の購入が必要で、数百万円規模になることも。
クラウド:月額課金が中心で初期費用を抑えやすい。
導入期間オンプレミス:設計・構築に数カ月かかるケースが多い。
クラウド:申し込みから数日〜数週間で運用開始が可能。
カスタマイズ性オンプレミス:自社の業務フローに合わせた細かな設計が可能。
クラウド:標準機能の範囲内での設定変更が中心で、自由度はやや限定的。
保守・運用オンプレミス:社内IT担当者の配置または外部保守契約が必要。
クラウド:システムの保守・アップデートはベンダー側が対応。
セキュリティオンプレミス:自社ポリシーに沿った管理が可能。
クラウド:ベンダーの運用体制に依存する部分が大きい。

オンプレミスCTI

自社のオフィスやデータセンター内にサーバーや専用機器を設置し、社内ネットワークで運用する方式です。導入費用や期間は大きくなりやすい反面、自社の業務フローに合わせた細かなカスタマイズが可能です。運用・保守には社内にIT担当者を配置するか、外部ベンダーとの保守契約が必要になります。

クラウドCTI

自社サーバーが不要で、月額制で手軽に利用できるのが特徴です。初期費用を抑えてスピーディーに導入できるほか、ネット環境があれば場所を問わず、席数の増減にも柔軟に対応できます。ただし、共通基盤を複数社で共有する仕組み上、細かな個別改修は難しく、自由度はオンプレミスに劣ります。また、セキュリティ水準がベンダー側の運用体制に依存する側面もあります。

クラウドCTIの機能

CRMとの連携

クラウドCTIは、顧客管理システム(CRM)と連携することで、電話業務を大幅に効率化します。着信と同時に、電話番号を基にCRMから顧客情報を自動で検索し、オペレーターのPC画面に表示します。これにより、顧客情報を手動で探す手間が省け、顧客の状況を把握した上でスムーズな応対が可能になります。また、通話履歴や応対内容をCRMに自動で記録できるため、情報共有が容易になり、顧客データの一元管理に役立ちます。

通話の録音や自動文字起こし

通話の自動録音は、通話内容の確認や記録のために不可欠な機能です。設定によりすべての通話を自動的に記録・保存できるため、後から聞き直し、オペレーターの応対品質の評価や、クレーム対応の事実確認などに活用できます。

さらに、録音した音声データを自動文字起こし(テキスト化)する機能も備わっているものが多く、議事録の作成や、キーワード検索による必要な情報の抽出を容易にします。

※文字起こしの可否・精度・保存範囲はベンダーや設定(転送方式など)によって異なります。

着信への自動音声による対応

IVR (Interactive Voice Response)と呼ばれるこの機能は、着信時に「〇〇のお問い合わせは1を、〇〇については2を押してください」といった自動音声ガイダンスを流し、顧客のプッシュ操作に応じて、適切な担当者や部署に電話を自動で振り分けます。これにより、電話対応の一次受け業務を自動化し、オペレーターの負担を軽減するとともに、顧客をスムーズに目的の部署へ誘導できます。

プレディクティブコール・オートコール

プレディクティブコールは、コンピューターが複数の電話番号に同時に発信し、応答した顧客のみを空いているオペレーターに接続する機能です。これは、オペレーターが手動で発信して不通や留守番電話になる時間を削減し、発信業務の効率化につながります。

オートコールは、あらかじめ設定したリストに基づき、自動で電話をかける機能です。主に、督促やキャンペーンの案内など、定型的なアウトバウンド業務に利用されます。

モニタリング機能

管理者は、クラウドCTIのモニタリング機能を利用して、オペレーターの通話状況をリアルタイムで確認できます。具体的には、通話中のオペレーターの通話内容を聴いたり、オペレーターと顧客の間に入って会話を補助する(ウィスパリング機能)、モニタリング(傍聴)、ウィスパー、バージイン(3者通話)などが可能です。これにより、新人オペレーターのサポートや応対品質の管理を効果的に行うことができます。

クラウドCTIのメリット

受電体制を構築しやすい

クラウドCTIは、インターネット環境とパソコンやヘッドセットがあればすぐに導入できます。そのため、専用の機器を設置する手間や時間がかかりません。

急なコールセンターの立ち上げや、オペレーターの増員が必要になった場合でも、アカウントを追加するだけで柔軟に対応できます。また、場所を選ばずに利用できるため、テレワークでの電話応対も容易に実現できます。

運用のコストを抑えられる

従来のオンプレミス型CTIシステムと比べて、クラウドCTIは初期費用を大幅に抑えられます。高価なサーバーや機器を購入する必要がなく、月額料金制で利用できるため、コストの変動が少なく、予算管理がしやすい点もメリットです。

オペレーターが働きやすくなる

クラウドCTIは、電話とパソコンの連携により、オペレーターの業務負担を軽減し、働きやすい環境を提供します。例えば、着信時に顧客情報が自動でポップアップ表示されるため、電話番号を聞いて顧客情報を手動で検索する手間がなくなります。

また、通話内容の録音や通話履歴の自動保存機能により、応対内容を後から簡単に確認でき、応対漏れやミスの防止にもつながります。

自社でシステムアップデートを対応しなくていい

クラウドCTIは、システムの運用や保守、アップデートをベンダーがすべて行います。そのため、自社で専門の技術者を確保したり、定期的なメンテナンス作業を行う必要がありません。新型の状態でサービスを利用できるため、システム管理の手間とコストを削減できます。

クラウドCTIのデメリット

カスタマイズしたい会社には不向き

クラウドCTIは、ベンダーが提供する標準的な機能を利用するのが一般的です。そのため、自社の独自の業務フローやシステムに合わせて、細かくカスタマイズしたい企業や、特殊な機能が必要な企業にとっては、柔軟性に欠けるというデメリットがあります。

セキュリティ対策が重要

クラウドCTIは、顧客情報や通話内容をベンダーが管理するサーバー上で扱うため、セキュリティ対策はベンダーとの共有責任になります。

したがって、導入を検討する際には、ベンダーのセキュリティ対策やプライバシーポリシーが、自社の求める基準を満たしているか、事前にしっかりと確認することが非常に重要です。

クラウドCTIを選ぶポイント

多くのベンダーがサービスを提供しており、機能や料金体系もさまざまです。自社の課題に合ったサービスを見極めるための4つの観点を解説します。

自社に必要な機能があるか

受電中心のインバウンド業務と架電中心のアウトバウンド業務では、解決すべき課題が異なります。IVR(自動音声応答)やACD(着信の自動振り分け)、通話録音、ウィスパリングなど、自社の業務課題を解決するために必須となる機能を事前にリストアップしておくことが大切です。

既存システムやCRMと連携できるか

SalesforceやZendeskといった既存CRM、あるいは社内の基幹システムとの連携可否は必ず確認してください。API連携に対応していない場合、顧客データの手動入力が発生し、対応のタイムロスやミスにつながる可能性があります。

セキュリティ対策・サポート体制は十分か

顧客の個人情報や通話内容を扱う以上、セキュリティは慎重に確認すべき項目です。データの暗号化方式、データセンターの所在地、アクセスログの監視体制などを比較しましょう。導入後にトラブルが発生した際のサポート窓口や対応時間帯も、安定運用のために押さえておきたいポイントです。

費用が予算内に収まるか

料金は、初期費用+月額利用料(席数課金)が一般的な構成です。将来的な席数の増減を見据え、繁忙期と閑散期のコスト差も試算しておきましょう。長期利用を前提とする場合は、オンプレミス型と数年間運用した場合の総コストをシミュレーションしておくことが大切です。

クラウドCTIの導入が向いている企業

クラウドCTIは幅広い業種・規模で活用されていますが、とくに以下のようなビジネス課題を抱える企業に適しています。

受電体制を短期間で立ち上げたい企業

新規事業の問い合わせ窓口や期間限定のキャンペーン事務局など、急きょ受電体制を整える必要があるケースではクラウドCTIが有力な選択肢です。サーバー構築が不要なため、数日〜数週間で運用を開始できます。繁忙期だけ席数を増やし、終了後に縮小するスモールスタート運用にも対応しやすい点が魅力です。

在宅・複数拠点で運用したい企業

テレワークの推進や地方での人材採用強化、災害時のBCP対策として拠点を分散したい企業にも向いています。インターネット環境があればどこからでもログインでき、ACDやリアルタイムモニタリング機能を使えば、管理者が遠隔でオペレーターの稼働状況を把握することも可能です。

CRM連携で業務効率化したい企業

膨大な顧客リストから情報を探す手間に課題を感じている企業にとって、CRM連携は大きなメリットになります。着信と同時に顧客情報をポップアップ表示したり、通話終了後に対応履歴を自動でCRMに記録したりすることで、検索のタイムロスを削減しながら対応の抜け漏れ防止にもつなげられます。

クラウドCTIに関するよくある質問

クラウドCTIとCTIの違いは?

CTIは電話とコンピュータを連携する技術全般を指す総称です。クラウドCTIはその提供形態のひとつで、クラウド環境を通じてCTI機能を利用するサービスを意味します。

クラウドCTIとCCaaSの違いは?

CCaaS(Contact Center as a Service)は、CTI機能に加えてチャットやメール対応、ワークフォース管理などを含む包括的なクラウドプラットフォームです。クラウドCTIよりも広い範囲の機能をカバーしています。

中小規模でも導入すべきか?

クラウドCTIは自社でのサーバー設置や大規模な工事が不要なため、初期費用を抑えられます。また、アカウントを追加するだけで席数を柔軟に増減できるサービスも多く、中小規模の企業でも導入しやすい形態です。少人数からスタートし、事業拡大に合わせて拡張できる柔軟さがあります。

クラウド型コールセンターの全体像について

機能や周辺ツール(AI活用、オムニチャネル、API連携、CRM、クラウドPBX/CTI/IVR、FAQ、SFA、WFM、BCP、セキュリティなど)を個別に検討していくと、 「そもそもクラウド型が自社に向いているのか」「オンプレミス型と比べて何が変わるのか」「どこから検討を始めるべきか」が分かりにくくなることがあります。 そこで、クラウド型コールセンターの基本から、オンプレミス型との違い、メリット・デメリット、検討時の注意点までを整理した解説ページもあわせてご覧ください。 個別テーマを全体設計に落とし込みながら、導入の判断材料をまとめて確認できます。

クラウド型コールセンターの基本と選び方を見る

まとめ

クラウドCTIは、CRMとの連携、通話の自動録音、プレディクティブコールなどの多彩な機能で、電話業務の効率を大幅に向上させます。

低コストで手軽に導入できるため、急な受電体制の構築や、テレワークの導入にも柔軟に対応できるのが大きなメリットです。

一方で、ベンダーとの共有責任になるため、導入前には自社の要件に合うか、セキュリティ対策は十分かをしっかり確認することが重要です。

業種別
クラウド型コールセンターシステム3選

コールセンターの運用を適正化し、事業成長を加速させられるクラウド型システム。業種・業界ごとの課題に応じて導入し、変化に強いコールセンターを構築しましょう。

金融・保険業界
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引用元:Genesys Cloud CX公式HP
(https://www.genesys.com/ja-jp)
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EC・小売業界
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引用元:Re:lation公式HP
(https://ingage.jp/relation/)
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